キーボードを「部品を組み立てたもの」ではなく「鉄の塊ひとつを削り出した造形物」として見る視点があるんですよね。Cleaverは6061アルミニウムのブロックを丸ごとCNCで削り出して作られたブルータリストキーボードです。コンクリート建築物のような重厚な存在感が、写真一枚見ただけでビシビシ伝わってきて目を引かれました。
📊 クイック情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ブランド | Serene Industries(デザイナー Denis Agarkov) |
| 価格 | 約$850(~118万ウォン相当と推定、公式価格は要確認) |
| 素材/加工 | 6061アルミニウム単一ブロックCNC切削・シリコンコア |
| スイッチ | ホールエフェクト(磁気)スイッチ・MXスタイルキーキャップ互換 |
| サイズ/重量 | 幅約365mm・約2.6kg |
| ひとこと評価 | ⭐⭐⭐⭐☆ 造形物に近いハイエンドモノリスキーボード |
✨ 3行まとめ
- 👍 最大の魅力: アルミニウム一塊を削り出したブルータリストな造形美 + ホールエフェクトスイッチのアナログな精密さ
- 👎 気になる点: 約$850という高価格、2.6kgの重量、国内での正規購入ルートが不透明
- 🎯 おすすめしたい人: キーボードをデスクのオブジェとして置きたいミニマル・インダストリアル志向の方
📸 製品を見てみる

円形のキーキャップが並んだシルバーアルミニウムボディ。角ばったエッジがそのまま生きています

側面の一本の平ネジまでデザイン要素に見える仕上がり

ブラックバージョン。ドットマトリクスで刻まれたレジェンドがインダストリアルな雰囲気です

コンクリート壁を背景にしたカット。「ブルータリスト」という表現がなぜ付いているのか一目で分かります
🔍 なぜ気になったのか
組み立てるのではなく「削り出す」キーボード
たいていのキーボードは、ケース・プレート・PCBを層状に積み重ねて組み立てます。Cleaverはアプローチが真逆です。6061アルミニウム一塊をCNCで丸ごと削り出して形を作ります。だから継ぎ目のないひとつの塊に見え、角ばったエッジと重厚なボリュームがそのまま残って「建築物のようだ」という印象を与えます。
ホールエフェクトスイッチのアナログな精密さ
スイッチはホールエフェクト(磁気)方式です。物理接点なしに磁場の変化で入力を検知するので、接点の摩耗がなく、入力をアナログとして読み取れます。アクチュエーションポイントを調整したり、押し込みの深さを活用したカスタムができる方式で、ゲーミング・タイピングどちらでも今のハイエンドが注目している技術です。
シリコンコアが生む音
金属ボディは通常、共鳴音が甲高くなりがちですが、Cleaverは内部にシリコンコアを入れることで、より深く滑らかな「トックトック(thocky)」サウンドを出すそうです。2.6kgの重量もデスク上でずれずに安定したタイプ感を生む一因になっています。
コンパクトな幅 + MX互換の余地
幅は約365mmとコンパクトなので、ミニマルなセットアップや狭い机にも合います。しかもMXスタイルのキーキャップに対応しているので、純正のまま使うもよし、アルチザンキーキャップで飾るもよし、好みに合わせて変えられる余地が残されています。
🤔 気になるポイント
価格がハイエンドそのもの
約$850(~118万ウォン相当と推定)は、実用品というよりコレクタブル・オブジェに近い価格帯です。「タイピングさえできれば十分」という観点では正当化しづらく、造形美と素材感に価値を見出せる人にだけ意味のある数字です。
2.6kgの重量 = 携帯性は諦める
アルミニウム単一ブロックのため2.6kgに達します。デスク据え置きとしては安定感がありますが、持ち歩く用途とは正反対です。腰を据えて使うキーボードと考えるべきでしょう。
国内購入・アフターサービス経路が不透明
Serene Industriesの小規模ハイエンド製品のため、国内での正規販売やアフターサービス経路が明確ではありません。海外からの直接購入を前提に、価格・送料・関税をあわせて計算する必要があります。
📋 製品特徴(主観評価)
- デザイン: ⭐⭐⭐⭐⭐
- 素材感/仕上げ: ⭐⭐⭐⭐⭐
- 実用性: ⭐⭐⭐☆☆
- コストパフォーマンス: ⭐⭐☆☆☆(オブジェの値段に近い)
🛒 購入前のチェックポイント
✅ こんな方におすすめ
- キーボードをデスクのオブジェとして置きたいインダストリアル・ミニマル志向の方
- ホールエフェクトスイッチのアナログな精密さを体験したい方
- 素材感・造形美に喜んで対価を払えるハイエンドコレクター
❌ こんな方にはおすすめしない
- コストパフォーマンス・実用性重視でキーボードを選ぶ方
- 頻繁に持ち歩く必要がある携帯重視のユーザー
- 国内での即購入・アフターサービスが重要な方
🎯 最終結論
Cleaverは「キーボードをどこまで造形物として突き詰められるか」を見せてくれる一品です。アルミニウム一塊を削り出したブルータリストな質量、シリコンコアが生む深いサウンド、ホールエフェクトスイッチのアナログな精密さまで——機能と形を同時に極限まで突き詰めたハイエンドです。
もちろん約$850という価格、2.6kgの重量、不透明な国内購入経路は冷静に見るべきポイントです。実用品として捉えると、ほとんど正当化できない製品でもあります。
それでも、デスクをひとつのインダストリアルなオブジェとして完成させたい人にとって、Cleaverは「タイピングできる造形物」という珍しいカテゴリーで確かな答えになります。欲しいというより、一度は実物に触れてみたい——そんな種類のキーボードです。




